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亀田製菓の会長兼CEOはインド人です。なぜ社長ではなく会長か?過去の経歴を調べた。

2024.12.16

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亀田製菓の会長がインド出身という意外な事実に、多くの人が驚くかもしれません。しかし、この背景には興味深い経歴と、グローバル化を目指す企業戦略があります。今回は、亀田製菓の会長であるジュネジャ・レカ・ラジュ氏について詳しく見ていきましょう

ジュネジャ・レカ・ラジュ氏の経歴

ジュネジャ・レカ・ラジュ氏は、1952年にインド北部のハリヤナ州で生まれました。彼の日本との縁は、1984年に遡ります。この年、ジュネジャ氏は大阪大学工学部の研究生として来日しました。

ジュネジャ氏の学歴は非常に 印象的です。日本で微生物学を専攻し、その後名古屋大学大学院で生命農学の博士号を取得しました。この専門知識は、後の食品業界でのキャリアに大きく貢献することになります。

職歴

ジュネジャ氏の職歴は、日本の大手企業での重要なポジションで彩られています。

1989年:太陽化学株式会社に入社
2003年:太陽化学の代表取締役副社長に就任
2014年:ロート製薬の取締役副社長兼CHOに就任
2020年:亀田製菓の代表取締役副社長に就任
2022年:亀田製菓の代表取締役会長兼CEOに就任

太陽化学では、機能性食品の開発に携わり、テアニンやカテキンの抽出に成功しました。ロート製薬では健康経営を推進し、社員の健康管理を重視しました。

これらの経験は、食品業界でのイノベーションと経営のスキルを磨く機会となりました。

亀田製菓の会長就任の経緯

ジュネジャ氏が亀田製菓の会長に就任した背景には、いくつかの要因があります。

国際的な視点: 40年以上日本で生活しているジュネジャ氏は、日本とインド両方の文化や市場を深く理解しています。

経営戦略: ジュネジャ氏は亀田製菓を「グローバル・フード・カンパニー」に成長させることを目指しています。

専門知識: 微生物学や発酵技術の専門家として、食品開発に関する深い知識を持っています。

経営実績: 太陽化学やロート製薬での経営者としての実績が評価されました。

ジュネジャ氏自身は、亀田製菓への入社を「運命」や「ご縁」と表現しています

田中通泰前会長に誘われ、亀田製菓の若い社員たちとの対話を通じて、会社の可能性を感じ取ったことが入社の決め手となったようです。

亀田製菓のヒット商品

亀田製菓は、日本人なら誰もが知っている米菓のヒット商品を多数生み出しています。

亀田の柿の種: ジュネジャ氏自身も大のファンで、海外出張の際のお土産として重宝していたそうです。
ハッピーターン: 独特の甘じょっぱい味わいで人気の商品です。
ぽたぽた焼: さっくりとした食感と醤油の優しい味わいが特徴です。
亀田の柿の種とチョコピーナッツ: 定番商品のアレンジ版として人気です。
ウルトラポテト 超コンソメ味: ポテトチップス系の商品としてランキング上位に入っています。

これらの商品は、日本国内だけでなく、海外でも人気を博しています。特に「亀田の柿の種」は、ジュネジャ氏がインドやアメリカに持っていくと大人気だったそうです

ジュネジャ氏の経営ビジョン

ジュネジャ氏が亀田製菓のCEOに就任した際、彼は「亀田製菓を世界に出す」という明確なビジョンを持っていました

彼の目標は、スターバックスコーヒーやケンタッキーフライドチキンのように、世界中で名前が知られる企業にすることです。このビジョンを実現するために、ジュネジャ氏は以下の戦略を推進しています。

グローバル展開: すでにアメリカ、中国、ベトナムなどに工場を持ち、各国で米菓を販売していますが、さらなる拡大を目指しています。

ブランド認知度の向上: 海外では「ライスクラッカー」として知られている亀田製菓グループの商品を、より明確に亀田製菓のブランドとして確立することを目指しています。

米の可能性の追求: 米菓以外にも、米粉のパンやアルファ米商品など、米を使った多様な商品開発を行っています。

健康志向への対応: 世界的に増加しているアレルギー問題に対応するため、グルテンフリーである米の特性を活かした商品開発を進めています。

社会課題への取り組み: 植物由来食品やアレルギー対応食品、防災備蓄食品など、社会課題に対応した商品開発に注力しています。

ジュネジャ氏は、科学的アプローチとデータ分析を経営に活用し、日本文化と国際感覚を融合した経営戦略を実践しています

彼のリーダーシップのもと、亀田製菓は従来の米菓メーカーの枠を超えて、グローバルな食品企業へと進化を遂げつつあります。

結論

亀田製菓の会長にインド出身のジュネジャ・レカ・ラジュ氏が就任したことは、一見意外に思えるかもしれません。しかし、彼の豊富な経験と国際的な視点は、日本の伝統的な食品企業がグローバル市場で競争力を持つために不可欠な要素となっています。

ジュネジャ氏の経歴は、日本とインドの文化を橋渡しする独特の位置づけにあります。40年以上にわたる日本での生活と、食品業界での豊富な経験は、亀田製菓のグローバル展開に大きな強みとなっています。

亀田の柿の種やハッピーターンなどの人気商品を基盤としつつ、新たな市場開拓と商品開発を進める亀田製菓。ジュネジャ氏のリーダーシップのもと、日本の伝統的な味わいを世界に広げると同時に、健康志向やアレルギー対応など、現代の食のニーズにも応えています。

今後、亀田製菓がどのようにグローバル市場で存在感を高めていくのか、そしてジュネジャ氏の国際的な視点がどのように会社の成長に貢献していくのか、注目に値するでしょう。日本の伝統と国際的なビジョンの融合が、新たな食の革新を生み出す可能性を秘めています。

亀田製菓の今後の展開に、ますます期待が高まります。

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この記事を書いた人

研究所所長

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